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舎人公園大池にオオアカウキクサが大繁殖 [舎人公園での植物観察]

舎人公園大池にオオアカウキクサが大繁殖
 二年ほど前、舎人公園大池にオオアカウキクサの繁殖が認められ、
本ブログで紹介いたしました(2007年9月14日)が、当時はあまり
広がりがなく危惧の念を持たなかったのですが、今年7月現在、
その面積は大幅に増加してきました。このままでは数年後には
大池一面を覆う心配が生じてきました。そうなると、現在冬鳥
の餌になっている水草のハゴロモモが遮光のため絶滅してしま
懸念があります。そのほかどのような生態系の変化が起こる
か想像できません。
 一面に蔓延る前に除去した方がいいと思われます。
 
 実は、このオオアカウキクサ(下に解説)は特定外來生物法に指
定されているオオアカウキクサ(アゾラ・クリスタタ)ではないか
と推定しています。私の顕微鏡での観察(10x7)で葉の突起が
二個あるいはそれ以上あるものが多くみられること、根毛がほ
とんどないことなどがその根拠です。大きさは5mm~20mmで
日陰では緑色をしています。しかし外来種と農業用人工的雑種
との識別は野外では困難とされており、確定にはDNA鑑定が
要のようです。
 
オオアカウキクサの解説
浮遊性シダ植物(多年草)。日本在来のアカウキクサ(A.imbricata)とオオアカ
ウキクサ(A.japonicaは絶滅危惧種ですが、外来アゾラ(オオアカウキクサ)の
うち、A.microphylla, A. caroliniana, A. mexicanaを統合したアゾラ・クリス
タタ(Azolla cristata)は、2005年6月より特定外来生物法に指定されています。
繁殖は通常胞子体栄養繁殖)で増殖しますが、系統によっては配偶体って、
有性生殖をする場合があります。オオアカウキクサは窒素固定性らん藻(シアノバ
クテリア)と共生しているため空中窒素を取り込んで生成したアンモニアを窒素栄
養源として補給しているため、富栄養湖のみならず舎人公園大池のような窒素栄
養分の比較的少ない水環境でもよく生育することができる厄介ものです。現在日
本に存在する外來のオオアカウキクサ類として特定外來生物のアゾラ・クリスタタ
と農業用に改良された人工的雑種があります。アゾラ・クリスタタの原産地はアジア、
アフリカ、南北アメリカで日本へは1990年代合鴨(かも)農法に随伴して移入してい
ます。
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一面に繁殖したオオアカウキクサ。
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特定外来生物のオオフサモもオオアカウキクサに浸潤されてきた。
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オオアカウキクサの拡大写真:大きさは50~200mm。
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オオアカウキクサの拡大写真:葉はヒノキの葉状。根毛はほぼ無し。
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オオアカウキクサの拡大写真:直上写真の裏返し。
-99363.jpg
上に見える白い小さな花はハゴロモモ、下左はスイレン。
 

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コメント 1

aosima0714

初めまして!
遊びに来ました!
良かったら私のブログに来てくださいね!
これから、ちょこちょこ遊びにきます!よろしくです<m(__)m>
by aosima0714 (2009-08-01 14:25) 

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