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ウラシマソウの性転換の謎 [科学]


ウラシマソウの性転換の謎

ウラシマソウ : 学名 Arisaema urashimaサトイモ科テンナンショウ属宿根性多年草。雌雄異株。



地下に球茎を形成し、子球をつけて増える。葉は一枚のことが多く、大きな株では14枚程度の小葉を鳥足状(傘状)に着ける。実生のような小株では4枚ほどの小葉を着ける。茎先に花軸が多肉化して花がその表面に密生した肉穂花序(付属体と花から構成)を出す。この肉穂花序は仏炎苞(サトイモ科の大形の苞)に覆われている。肉穂花序の先端の付属体が細長い紐状に長く伸び途中から垂れ下がる(これを浦島太郎の釣糸に見立てた)。肉穂花序の多数の花には花弁は無く雄蕊と雌蕊で形成されている。



受粉はキノコなどに加害する極小のハエ(1mm2mm位)などによる虫媒(花)で、雄株の仏炎苞の開口部から進入した虫は雄花群の花粉を身に付着し、仏炎苞の底にある隙間から脱出し別の雌花群に入り受粉させるが、この雌性の仏炎苞には雄性の仏炎苞のような脱出する隙間は無く、ここで死んでしまう。受粉した個体は、秋にはトウモロコシ状に赤く実る(有毒)。



ウラシマソウの性転換
ウェブサイトで有名なウイキペディアによると「テンナンショウ属の植物は性転換をすることが知られており、本種でも同様である。比較的小型の個体では雄性となり、仏炎苞内部の肉穂花序雄花群を形成し、大型の個体では雌性となり、肉穂花序には群を形成する性質がある。つまり、種子由来の若い個体や子球由来の小型の個体は雄性となり、より大型の個体は雌性に転換していくこととなる」と記されている。また、「日照量が不足する条件下では開花困難か雄性個体ばかりとなりやすく、逆に適度な日照量条件下では無性期、雄性期、雌性期のすべてが見られることとなる」と記述されている。これらの記述から、類推すれば雌性期の個体でも翌年の環境状況により雄性期になりうる。



この問題に関いて、舎人公園の野草園で生育しているウラシマソウ7個体の観察では、大きい個体グループ4本の大きさはほぼ同じで、環境条件は同じであるにも関わらず雄性、雌性の両個体が隣合せに確認された。4個体のうち3個体は雄性であった。残りの比較的小さい株もいずれも雄性であった。ほぼ同一大の2個体で、一方が雌性、他方が雄性と確認された事実から、性転換は個体の大小以外に発生してからの経過日数、微細な環境条件などが複雑に関与していることが推定される。



以下写真で説明いたします。クリックして拡大して見て下さい。

ア、ウラシマソウ1r.jpg

ウラシマソウの発芽の様子:付属体から「釣糸」が出てきました。

イ、ウラシマソウ6r.jpg

ウラシマソウの開花状態:7個体があります。

ウ、ウラシマソウra.jpg

上の2個体はほぼ同じ大きさ:左が雌性、右が雄性。拡大して見て下さい。

エ、ウラシマソウra.jpg

左は雌性の雌花、右は雄性の雄花。拡大して見て下さい(雌蕊と雄蕊がよく見えます)

オ、ウラシマソウ9r.jpg

同じ位の個体が4本ありました。

カ、ウラシマソウ(2)a.jpg

雄性の花序の構成。拡大して見て下さい。

キ、ウラシマソウ (2)a.jpg

雌性の花序の構成。拡大して見て下さい。苞は仏炎苞です。

ク、マムシグサ.jpg

マムシグサの例:左の茎(偽茎)の模様がマムシの斑点に似ている。右の実はトウモロコシ状に実っています(有毒)。

ケ、ワコンニャク.jpg

コンニャクの花:雌雄同株で、雄花の下に雌花(この写真では一部しか見えません)が位置します










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