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ウズアジサイの先祖返りか肥料欠か [舎人公園での野草観察]

アジサイはアジサイ科アジサイ属の落葉低木です。他種と区別するためホンアジサイとも呼ばれます。原種は日本に自生するガクアジサイとされていますが、別の議論もあります。6月-7月に開花し、色は白、青、紫、赤などありますが、生育している土壌条件でも変わります。酸性では土中のアルミニウムが溶け出し、アジサイに吸収されて色素(アントシアニン)が青になり、アルカリ性で赤い花に変化します。また、開花から経過すると徐々に変化します。

一般に花(花序)と呼ばれている部分は装飾花で、装飾花は萼が発達したものです。多くの花序で、装飾花(大きな萼3-5)の中央に雌蕊の退化した小さな花弁4、雄蕊約8本、花柱2-3個がありますますが不稔です。これに対して両性花は極小で手毬状の花序に隠れており、かき分けてみると、その内側にあり、小さな萼5-6、花弁5、雄蕊10、花柱2-4で結実は少ないとされています。一般的にはそうですが、色々なアジサイを観察するとこのような原則が当てはまらないケ-スがあります。ウズアジサイもこれと同様の花序の造りになっています。日本のアジサイがヨーロッパで品種改良されたものがセイヨウアジサイです。アジサイは有毒とされています。

 ウズアジサイは園芸品種(ホンアジサイの枝替わり・変異種)で江戸時代につくられたようです。オタフクアジサイとも呼ばれています。本来の装飾花が渦巻き状に変化したもので、アメリカではポップコ-ンアジサイと呼ばれています。ウズアジサイは普通全部の装飾花が渦巻き状に変化します。しかし、舎人公園のウズアジサイで今年初めて珍しい現象を見つけました。それは、手毬状の花序(装飾花)は15個あったのですが、その内一個だけ、約半分が渦巻きの装飾花で残り約半分は渦巻きの無い装飾花(ホンアジサイの装飾花)でした。14個は全部全体が渦巻きとなっていました。何故このような奇妙な花が生成したのかわかりませんが、ウズアジサイの先祖返り?あるいは、栄養失調?等推定されます。来年どう変化するか観察しようと思っています。では写真で紹介させて頂きます。クリックして拡大して見て下さい。


KIMG1407r.jpg

ウズアジサイ全体の様子:一番左の花が装飾花の約右半分が渦巻きがありませんが、約左半分は渦が巻いています。これ以外の花は全部渦巻きです。クリックして拡大すると見やすいかも(スマホの撮影なので解像力がおります、済みません

いr.jpg

上の写真の一番左の写真の拡大です。右上半分が普通の装飾花で左下が渦巻いています。珍しい現象です。

うr.jpg

全体が渦巻いています。この状態が普通です。わりと生育ステ-ジが進んだ花です。見ずらいですが渦巻いた装飾花の間に小さな上述の両性花が見えます。拡大で見やすくなります。

えr.jpg

同じく全体が渦巻いています。

おr.jpg

生育ステ-ジで花の色が違います。これは比較的若いステ-ジです。やはり全体が渦巻いています。

きr.jpg

これは最も若い花で、上の写真の右下と同じものです。全体渦巻いています。

くr.jpg

これは、普通のホンアジサイです。装飾花をかき分けて見ると小さな両性花が所々に見られます。

 

 

 

 

 

 

 


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