舎人公園野草見本園の冬のすがた 

舎人公園ボランティア活動も今年は終わりに近づきました。本花壇は早春になると色々な花が咲き乱れ、来園者のかたの目の保養になることでしょう。ボランティア一同心よりお待ちしております(写真1)。ボランティア花壇内の野草見本園には、150種ほどの野草が生育し、それぞれに名前が付けられ親しんでいただいております。これらのうち、数種の冬越しの様子を紹介させて頂きました。 

 

ボランティアの皆さん 

 

オオオナモミ(キク科) 果実にはとげがあり衣服にくっつく(くっつきムシ)。北アメリカ原産帰化植物。一年で枯死し翌年くっつきムシの中の種子が発芽して生育が始まる。本野草園にはコセンダングサ、アメリカセンダングサ、シロノセンダングサがあり、これらのくっつきムシは衣服に着くともっと厄介です

 

スイバ(スカンポ・タデ科) 春~夏ころ、伸びた茎をかじる(齧る)と適当に酸っぱく、昔多くの方がかじった記憶があるでしょう。昔、鳥取県ではシンジャといって子供の頃よくかじりました。酸っぱいのはシュウ酸で食べ過ぎないように。 

メマツョイグサ(アカバナ科) 野草園にはマツヨイグサ科としてメマツヨイグサ、コマツヨイグサ、ヒルザキツキミソウ、アカバナユウゲショウが生育しています。写真はメマツヨウグサのロゼット葉(根出葉がバラの花のように円盤状に並んだ状態)で冬の寒さを防ぐため、また日光を多く受けるための工夫のようです。ロゼット葉は野草見本園にヒメムカシヨモギ、タンポポ類、アメリカオニアザミ、オニノゲシ、ハルジオン、ヒメジョオン、ヘラオオバコなどが見られます。 

アーティチョーク(朝鮮アザミ・キク科) 巨大な花が咲き、栽培種では赤ん坊の頭ほどにもなるそうです。ツボミは食用にされます。花の美しさは驚きです。来年の開花が楽しみです。 

 

シモバシラ(シソ科) 多年草。冬になると地上部が枯死するが根は生きています。枯死した茎の基部に零度以下の冷えた朝、芸術的なシモバシラの霜柱ができます。1~2月に今年も見られることでしょう。

 

これは、昨年のシモバシラの霜柱です。シモバシラの霜柱は、本ブログですでに紹介させていただきました。

 

アカミタンポポ(キク科) ほかのタンポポとアカミタンポポの見分け方は、葉や花などでは困難で、唯一開花後の綿帽子の時期の実の色で識別します。ほかのタンポポは皆黄土色ですが本タンポポは赤褐色で直ぐ区別できます。野草園で、セイヨウタンポポ、カントウタンポポ、雑種タンポポ、シロバナタンポポ、アカミタンポポが見られますが、正月というのにアカミタンポポの綿帽子がありました。セイヨウタンポポも花が咲いています。本ブログでも書きましたが、皇居では、12月10日シロバナタンポポが咲いていました。温暖化の影響でしょうか?

 

モズのハヤニエ(速贄) モズが秋に虫などを捕らえて木の枝に貫いておくもの。翌春、他の鳥の餌に供されてしまうとしていう(広辞苑)。写真はツユムシ(推定)のハヤニエ。ハヤニエの目的は食物貯蔵、枝に刺せて食べやすくする、縄張り誇示、メスを引き寄せるなどと人間は勝手に言っていますが、真実はどれでしょう?こんどモズに聞いてみましょう!