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皇居東御苑の珍しい植物 [植物観察]

皇居東御苑の珍しい植物

  今月11日、月一回の読売・日本テレビ文化センター講座“花と緑をもっと知ろう”が皇居で行われました。ここは、昭和43年から一般公開されるようになり、旧江戸城本丸などを整備されたもので、松の廊下や大奥の跡地なども含まれています。無料で一般公開されており、多くの方が訪れますが、とくに、外人さんが多いようです。この地には、都道府県の木が観察されます。ちなみに、私の出身地鳥取の木はダイセンキャラボクですが、大山では見られないような大木になっており、気温の差を感じました。冬にはシモバシラの霜柱が見られ(二の丸庭園)、春には梅林が人気の的だそうです。

東御苑には、無数の植物が生育していますが、私にとって目に止まった植物数種を以下の写真とともに紹介させていただきました。時間があったら目を通して下さい。

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                    講座の皆さん

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イヌビワ 役に立たないビワの意味でしょうが、実はクワ科のイチジクの仲間で、雌花の果嚢(かのう)はイチジクそっくりで、食べたことがあるのですがイチジクそのものです。ただし、雄花の果嚢は食えません。雌雄異株。雌シベも雄シベも多肉化しているので、花粉の媒介が出来るのはイチジクコバチの仲間だけだそうです。

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シロダモ 花と実が同じ枝に同居する変わり者です。理由は果実が熟すのに一年もかかるからですね。クスノキ科で赤く実が熟すのは珍しいそうです。シロダモの名は葉の裏が白い“タモ”の木に由来しているようです。この種子にはなんと油が30%も含まれ、燈油やローソクに利用したそうです。

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シロバナタンポポ 関東に少ないシロバナタンポポですが、冬咲いているのはこの地が暖かいからでしょう。カントウタンポポは春しか開花しないのですが、セイヨウタンポポ、アカミタンポポ、雑種タンポポは春から秋まで開花します。-ad1fa.jpg

タイミンタチバナ 常緑小高木で、名は中国の明王朝に関連するようです。ヤブコウジ科でマンリョウ、カラタチバナやヤブコウジと同じ仲間でめでたい木です。ちなみに、一両(アリドウシ:アカネ科)、十両(ヤブコウジ)、百両(カラタチバナ)、千両(センリョウ:センリョウ科)、万両(マンリョウ)とありますが、これらは皆縁起のいい木です。

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タチバナ みかんの仲間で日本特産です。果実は酸っぱくて食えませんが香りがいいので皮を和え物に利用されるようです。万葉集にもでてくる柑橘で、カラタチとともに神社などに古くから植えられています。果実は小さく2-3㎝。

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タラヨウ(1) モチノキの仲間で葉はタイサンボクに似た形をしています。残念ながら舎人公園にはこの木がないのです。

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タラヨウ(2) 葉の裏を傷つけると黒く変色するので、字や絵を描くことができ、古くは便りの交換に使われたそうです。黒く変色するのは傷口から出たタンニンが酸化したためです。ハガキノ木ともいい、現在、郵便局では郵便の木に指定し、この葉に宛名と便りを書いて120円切手を貼ってポストに入れると郵便として扱ってくれるそうです(特殊郵便扱い)。写真に写っている葉に書いた字で、“タラヨウの葉の裏”の、裏の字が間違っています。すみません。

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ツルドクダミ 葉がドクダミに似ているから。タデ科のつる性の植物。中国原産で漢方薬として栽培されたものが野生化したようです。カラスのように髪を黒くする薬効があるらしいですよ?


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