福島原発事故から間もなく3年になろうとしているのに、椎茸の放射性セシウム濃度は出荷基準の100Bq/kgを低下していない状態が続いています。水稲などの作物では、カリウム肥料の多用などで、低減効果が認められています。

これからのお話は老人の呟きとして聞き流して結構です。

植物の根は、ほとんどセシウムイオンとカリウムイオンを区別して吸収できません。ということは、カリウムを沢山与えたらセシウムの吸収が抑制されることになります。この原理は私たちが50年ほど以前に実証しています。

では、椎茸栽培に使用される原木にカリウムを多く含ませたらどうでしょう。果たして椎茸の放射性セシウムが減少するでしょうか?たとえば、原木をカリウムイオンを含む溶液に浸漬します。一方、天然の椎茸なら、カリウム肥料の施用が考えられます。茸と普通の植物で同じような効果が発現するか否かは実験してみないと分かりません。

椎茸栽培農家、試験場のみなさんで興味のある方が是非試して下さい。あまり、カリウム肥料の濃度が濃いと椎茸の生育に影響しそうなので、注意が必要でしょう。

美味しそうな椎茸