アーティチョークの種子採取

舎人公園野草見本園の巨大アーティチョークの開花についての記事は、過去二回(2009/6/22 & 2010/6/21)本ブログで紹介させていただきました。今回は、その種子採取について経験したことを記述しました。アーティチョークの種子は販売されており、珍しいものではないのですが、採取・結実歩合・受精などに関する情報は、Web.検索ではほとんどヒットしません。

今回種子を採取したところ、結 実歩合はゼロに近く、無数の花(集合花)の中から数個しか稔実した(実った)種子は採れませんでした(一つの巨大な頭花から数個)。他の頭花でも同様でした。その原因は、固体が同一品種(クローン)のため、受精がうまくいかなかったことが考えられます。開花時には、色々な昆虫が沢山集まっているにもかかわらず、自家受精がうまく行われていないことから、本種は自家不和合性の特性を持っている可能性があります。下に採取された種子の写真をお見せします。

着蕾初期のアーティチョーク。

開花期のアーティチョーク。

開花後、結実し枯死した頭花。

上の枯死した頭花中の結実した種子:フウセンカズラの種子よりやや小さい。

不稔・念実果実:殆ど不稔で、稀に稔実が混じる。