向島百花園の野草

向島百花園で春の野草を観察しましたが、都市部で山野草が多く見られるのは珍しいと思います。目に留まったものとして、アワモリショウマ、バイモ、オキナグサ、キョウガノコ、サキゴケ、トモエソウ、ミツバチグリ、ムサシアブミ、ヤブレガサ、バショウがあります。紹介させていただきます。 その他、コンニヤク、カラタネオガタマが開花していました。  

アワモリショウマ(泡盛升麻):別名泡盛草。ユキノシタ科チダケサシ属の多年草。日本原産。白い小さな密の花を泡に見立てた。アスチルベは園芸種。 

バイモ(貝母):別名編笠百合、天蓋百合。ユリ科バイモ属の多年草。花の形が編み笠に似る。薬草・毒草。果実の形が面白い。球根が二枚貝に似ている。

  

オキナグサ(翁草):キンポウゲ科オキナグサ属の多年草。白く長い綿毛の果実を翁に例えた。薬草・毒草。絶環境省レッドリスト・滅危惧Ⅱ類。 

キョウガノコ(京鹿子):バラ科シモツケソウ属の多年草。シモツケソウの仲間。語源は京都の鹿の子絞り。日本産の園芸種。 

サギゴケ:ゴマノハグサ科サギゴケ属の多年草。白花をサギゴケ(白鷺に見立てた?、紫花をムラサキサギゴケ。 

トモエソウ(巴草):オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草。語源は黄色の花弁が捩れて巴(卍)状になるから。花はビョウヤナギに似る。

  

ミツバツチグリ(三葉土栗):バラ科キジムシロ属。ツチグリに似ているが葉が三つ葉。根茎は食べられない。ツチグリの根茎は紡錘状で焼くと栗のような味がし、食べられる。花はヘビイチゴそっくり。実は食べられない。 

ムサシアブミ(武蔵鐙):サトイモ科テンナンショウ属の多年草。やや湿った林地に自生するが、舎人公園で栽培を試みています。似た花に、ユキモチソウ、ウラシマソウ、マムシグサ、ザゼンソウ。

 ヤブレガサ(破れ傘):キク科ヤブレガサ属の多年草。山林に自生し、新葉が土から出た状態がやぶ破れ傘のように見える。 

バショウ(芭蕉):バショウ科バショウ属の多年草。葉、花、果実ともバナナそっくり。バナナより耐寒性があり、東京では露地栽培が可能。食用には適さない。芭蕉布(葉鞘の繊維)の原料。

 百花園から見たスカイツリー