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多摩森林科学園の植物 [植物観察]

多摩森林科学園の植物 

月一回の読売・日本テレビ文化センター北千住の教養講座“花とみどりをもっと知ろう”が多摩森林科学園で開催されました。講師は花・緑文化士の綿引寿三郎さんと私ですが、私は脇役です。以下に目にとまった植物を紹介させていただきました(写真はクリックして見てください)。

講座6月.jpg 

観察会風景

 多摩森林科学園1.jpg 

アワフキムシ(泡吹虫・写真左上):アワフキムシの幼虫は、多年草の維管束(導管)に口針を刺し、導管内の微量の養分を栄養とするため、大量の水分を必要とし、泡として排出し、その中で暮らします(導管には篩管と異なり栄養分が極めて少ない)。泡(巣)は幼虫の保護作用があります。写真はカラムシに寄生していました。導管から養分を吸い取る昆虫にセミや稲害虫のヨコバイがあります。 

イヌビワ(写真右上)クワ科イチジク属の落葉樹木。雌雄異株。名の由来は、果実が枇杷(バラ科)に似て味が劣るからとありますが、私は、果実はイチジクに似ていると感じます。食べられます。

ヤブレガサと虫こぶ(写真左下)虫こぶに関する詳しい記述は本ブログで取り上げましたのでご参照下さい(虫こぶのお話:200952日)。虫こぶは主に昆虫が植物に産卵や寄生することによる組織の異常肥大化したもので、実に多くの植物で見られ、569種以上1400種類以上が知られています。今まで見たもので、最も興味のある虫こぶは、イスノキのイスノキイチジクフシ(アブラムシの寄生)です。イチジクの実のような形で、大きいものでは拳大になります。穴が一箇所開いていて笛に使えます。エゴノネコアシも面白い。今回のヤブレガサの虫こぶは、タケウチケブカミバエの産卵(茎)によるもので、ヤブレガサクキフクレズイフシと称し、虫こぶの中に1mm位の白い幼虫がいました。初めての観察でした。写真に写っていますが、美味しいクサイチゴが沢山実っていました。

コクサギ(写真右下):ミカン科コクサギ属の落葉低木で臭みがある。特徴として、葉の配列が面白い。二枚ずつの互生となっています(写真1,2-3,4-5,6)。葉を煎じた汁は殺虫剤になる。

多摩森林科学園2.jpg  

タチシオデ(立牛尾菜・写真左上):ユリ科シオデ属の山野に生育する多年草。ボランティアの方から一株頂き舎人公園野草見本園に植えました。若葉は食べられ、花は黄緑で放射状に咲く。

ミゾソバ(溝蕎麦、ウシノヒタイ・写真右上):タデ科タデ属の一年生草本。以前は水田の用水路(小川)の側溝が土で、一面に繁殖した姿が見えましたが、現在ではコンクリート護岸に変化し、すっかり姿を消してしまいました。見た目は蕎麦に似ていますが、花は赤できれい。私の子供のころは、ギャールグサと呼んでいました。舎人公園にもあります。

 

フサザクラ(房桜、タニグワ・写真左下):フサザクラ科フサザクラ属の落葉高木。花が房になってつく。花は珍しく、花弁も萼がなく多数の雄しべが垂れ下がる。

枝垂れ吉野桜.jpg

枝垂れ染井吉野:オオシマザクラとシダレザクラの交配種。写真をクリックすれば、枝垂れたところが見やすいです。花は染井吉野似だそうです。学名:Cerasus × yedoensis Perpendens。 


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