舎人公園のメンデルのブドウに無数の虫こぶが形成されました。これは、ダニの被害で、その犯人はブドウハモグリダニという、0.2mm程度の微細なダニです。ブドウの葉裏に毛氈(もうせん)状でフェルトに似た虫こぶを作ります。大きさは直径3~10mmで葉裏の毛氈状部分は窪み、その分、葉の表がドーム状に膨らみます。このダニは毛氈状の虫こぶで隠れて生息しています。虫こぶ形成当時は白っぽい色をしていますが、古くなると茶褐色に変色し、このころではダニはいません。

虫こぶは年2回形成され、いずれも若い葉に被害をもたらします。冬芽で越冬した成虫が春の新葉に虫こぶを形成し、2回目は夏、毛氈状の虫こぶから移動したダニが新しく展開した葉に虫こぶを作ります。虫こぶの名前はブドウハケフシといい、虫コブ形成者はブドウハモグリダニ(フシダニ科)です。ヤマブドウやエビヅルにも寄生しますが、舎人公園では今のところメンデルノブドウのみに寄生しています。

虫コブのお話は本ブログ、2009年5月2日の記事をご参照下さい。

メンデルのブドウの生育状況(2013、6、13)

沢山のブドウ(果実)が成っています。野生のブドウなので、果実の球は小さいです

一面に虫コブが形成されている様子です

虫コブ形成状況

葉の裏に出来た虫こぶ(白い毛氈状の虫コブ)

葉の裏に出来た虫こぶ(古くなった虫コブ)