ヤセウツボはハマウツボ科ハマウツボ属の双子葉植物・合弁花類の一年生の寄生植物でマメ科、セリ科、キク科などの植物の根から寄生根(特殊化した根で相手植物の根組織と結合)で養分を吸収し4月頃から7月ころ竹の子のように地上に出現します。
1937年に千葉県で確認されたそうです。全体葉緑素を欠き、黄褐色を呈しています。花は(靫)うつぼに似た唇形で、葉は必要が無く退化しています。ヤセウツボは光合成をしないため、栄養を完全に寄主(ムラサキツメクサ)に依存する完全寄生植物で、葉緑素を持ち光合成により炭水化物を自分で合成する半寄生植物とは異なります。マメ科のムラサキツメクサは根瘤菌により空中の窒素を固定し窒素肥料の少ない土壌でもよく生育する環境にやさしい植物ですが、この有用な植物に目をつけて寄生し養分を略奪するとはなんと憎い植物でしょう。蒴果には多くの種は詰まっており、動物、風、人間などにより伝播するとされています。
ヤセウツボは外来生物法で要注意外来生物に指定されており、はびこり過ぎると農業に影響がでると懸念されています。

ヤセウツボの自生:舎人公園管理所脇の空き地に沢山のヤセウツボが

見つかりました。しばらく見れますのでお出かけ下さい。

ムラサキツメクサに寄生したヤセウツボ:左の太いものがヤセウツボ

寄生根で左のムラサキツメクサと結ばれている。タコ足状の根はヤセウツボのもの

ヤセウツボの開花:両性化で多くの種子を持つ蒴果ができる。

 

大小様々なヤセウツボ:寄主(ムラサキツメクサ)の栄養状態で大きさが決まるのでは。

セリ科のノチドメに寄生したヤセウツボは小さいようです。若いヤセウツボは寄生根

がしっかりしているが、開花期以降では寄生根が退化?しているように観察された。

開花期以降はヤセウツボの太った体の養分で種子を生産するように推定された。