ネズミノオの群生 [植物観察]
足立区の皿沼公園にイネ科ネズミノオ属のネズミノオ(多年草)が群生していました。舎人公園ではほとんど見かけないのですが、何故かこの公園に広がっています。朝から夕方まで日が差しており、ゲートボールや滑り台のある公園で、盆踊りも行われます。
細長い花序が鼠の尾に似ていることから種名がついたようですが、鼠の尾よりはるかに細長いのですが、なんとなく似ています。ネズミノオの変種にムラサキネズミノオがありますが、この場所のネズミノオの中に混じっていたかも知れません。
写真を拡大して見てください。
一面がネズミノオで覆われていた。
ネズミノオの姿。
ネズミノオの茎葉の部分。
ネズミノオの花序。
同花序拡大写真、子実が膨らんできた。
ネズミノオの花序を除いた姿。
舎人公園にアカボシゴマダラが出現 [舎人公園の昆虫]
2013年7月20日、舎人学習センター主催の親子植物観察会が舎人公園で開催されました。その講座の途中、講師の清水猛氏がアカボシゴマダラがいるのを見つけられました。本蝶は要注意外来生物に指定されています。但しアカボシゴマダラ奄美亜種は準絶滅危惧(NT)に指定されています。
アカボシゴマダラは2008年2月18日の朝日新聞夕刊に、この蝶の繁殖により生態系が混乱する懸念のあることが紹介されています。本蝶はゴマダラチョウやオオムラサキと同じくエノキを食草としているからです。何故中国産のアカボシゴマダラが関東で突如として出現したのか謎となっていますが、人為的な放蝶(放蝶ゲリラ)の可能性が高いと言われています。舎人公園にはエノキの木が沢山あります。果たして繁殖するでしょうか。
タテハチョウ科コムラサキ亜科アカボシゴマダラ属
同じ仲間のゴマダラチョウ(2005年撮影:舎人公園にて)
アカボシゴマダラ2012年7月20日撮影:舎人公園にて。♂か♀か分かりません。♀は♂より一回り大きい(図解日本の蝶:国立科学博物館)。
羽を広げた状態:綺麗な蝶ですが・・・
足立区の野草・ポケットガイドが発行 [植物観察]
念願の足立区の野草・ポケットガイドが、あだちまちづくりトラストの助成を受けて今月発行されました。発行部数1000部で、このうち約半数は区立中学や図書館、関係部署などに寄贈され、残りを一部350円(印刷原価約500円)でご希望の方に販売される予定です。足立区で観察される主な野草341種類の写真と植物画に簡単な解説を付けました。内容は下の写真の目次のように豊富となりました。サイズはA6版でハガキ位の大きさで、厚さは4mm程です(96頁)。野草観察にご利用下さい。
入手申し込みは、舎人公園サービスセンター内のボランティアコーナで常時受け付けております(見本があります)。
写真をクリックして拡大すると綺麗に見えると思います。
表紙
目次
野草写真集の一例
野草写真集の一例
野草画の一例
色々なギシギシ類の見分け方
アヤメ・カキツバタ・ハナショウブの見分け方
道端の野草カナリークサヨシ [植物観察]
日本では江戸時代カナリアの餌として導入され、原産地は地中海沿岸とされています。飼育に使用した餌(カナリーシード)が野生化したのでしょう。たまに道端で見かけます。苞穎(ほうえい)は白緑で中脈が濃緑色でなかなか芸術的な穂といえます。イネ科植物でこれほど綺麗な穂は少ないと思います。カナリーシード(カナリークサヨシの種子)は栄養価が高く、珍重されています。
カナリークサヨシの生育状況 1
カナリークサヨシの生育状況2
一つの穂に種子が約100個着いていました。水稲も1穂に100程度の種子が着きます。カナリーシード100粒の重さは約1gで、米の約半分(コシヒカリで100粒重は約2.2g)でした。栽培条件により更に穂の大きさ、種子数・重の増加が望めます。
模様の綺麗な穂
一つの穂に種子が100粒ほどあります。写真左は穂。
アーティチョークの易しい栽培法 [花の栽培]
アーティチョークの巨大で美しい花に関しては、本ブログで何回も取り上げました。今回は、栽培法について書いてみました。
種子から殖やす方法
アーティチョークの種子は殆ど稔実しない、比較的稔実しやすい品種があります。稔実した種子は気温さえあればよく発芽します。種まきは春4~5月と秋9月頃可能ですが、春まきがお勧めです。アーティチョークは耐寒性がありますが、零下になると被害が出ることがあります。大きく育った株は寒さに強いですが、小さな株は弱いです。そのためにも春まきが向いています。また、秋まきは翌年開花したとしても大きな蕾・花は期待できません。
アーティチョークは移植を嫌うので、播種床の場合は本葉が3~5枚のころが適期でしょう。ポット苗は植え痛みは少ないですが、早めに植え替えして大きく育てましょう。6月の着蕾~開花までに大きく育てないと大きな蕾と花は期待できません。そのためには、日当たりの良いところで、肥料は十分にやり、アブラムシの駆除が大切です。種子と苗は市販されています。一度育てたら種子の採取ができます。
親株から殖やす方法
親株の根元から、夏頃幾つか芽が出てきます。この子株は株分けも可能ですが、できればそのまま生育させ、冬までに大きく育て、翌年さらに大きく育てて巨大な花を咲かせましょう。越冬時、舎人公園のように冷え込む場所では、透明ビニールで覆うかマルチなどで防寒した方が安全です。この場合も日当たり、大目の施肥料、アブラムシ退治が大切です。
アーティチョークの大きな蕾は茹でて食べると美味しいです。アーティチョーク独特の味がします。調理方法は幾つもあります。ここでは省略させていただきます。
昨年の開花状況。
開花後の姿。
綿毛(冠毛)の中に稔った種子が見えます。
稔実、不稔実種子。
沢山立派な種子が採れました。長さ5~6mm程度です。
写真上の苗は発芽間もなく。下の苗は発芽後約一ヵ月で、冬までにはかなり大きく育ち、翌年には大きな株に成長して、立派な蕾・花がつくことでしょう。
今年の開花状況(6月23日)。4年連続子株から開花しました。暫くすると子株が数本できます。
メンデルのブドウの虫こぶ [植物観察]
舎人公園のメンデルのブドウに無数の虫こぶが形成されました。これは、ダニの被害で、その犯人はブドウハモグリダニという、0.2mm程度の微細なダニです。ブドウの葉裏に毛氈(もうせん)状でフェルトに似た虫こぶを作ります。大きさは直径3~10mmで葉裏の毛氈状部分は窪み、その分、葉の表がドーム状に膨らみます。このダニは毛氈状の虫こぶで隠れて生息しています。虫こぶ形成当時は白っぽい色をしていますが、古くなると茶褐色に変色し、このころではダニはいません。
虫こぶは年2回形成され、いずれも若い葉に被害をもたらします。冬芽で越冬した成虫が春の新葉に虫こぶを形成し、2回目は夏、毛氈状の虫こぶから移動したダニが新しく展開した葉に虫こぶを作ります。虫こぶの名前はブドウハケフシといい、虫コブ形成者はブドウハモグリダニ(フシダニ科)です。ヤマブドウやエビヅルにも寄生しますが、舎人公園では今のところメンデルノブドウのみに寄生しています。
虫コブのお話は本ブログ、2009年5月2日の記事をご参照下さい。
メンデルのブドウの生育状況(2013、6、13)
沢山のブドウ(果実)が成っています。野生のブドウなので、果実の球は小さいです
一面に虫コブが形成されている様子です
虫コブ形成状況
葉の裏に出来た虫こぶ(白い毛氈状の虫コブ)
葉の裏に出来た虫こぶ(古くなった虫コブ)
舎人公園で野草と樹木観察会 [植物観察]
2013年6月1日、舎人公園で野草と樹木の観察会が開かれました。講師は緑・花文化士の清水猛氏で、参加者は18名でした。舎人公園サービスセンターの大木所長さんから挨拶をいただいたあと、野草園で野草の観察を行いました。ウラシマソウ、ハンゲショウ、ミゾソバ、ママコノシリヌグイ、ウマノスズクサ、クサノオウ、クサフジなど多くの種類の解説がありました。ネズミムギとホソムギの見分け方では、小穂に禾(ノギ)があるのが前者、無いのが後者との説明でした。アレチギシギシ・エゾノギシギシ・ナガバギシギシの果実による見分け方も実物で確認しました。日本では不稔とされていますヒルザキツキミソウの稔った果実も頻度は少ないが確認されました。
樹木観察では、イヌシデ、ヤマモモ、エンジュ、マテバシイ、クスノキ、ホルトノキなどの観察をしました。メタセコイアとラクウショウの葉と果実による見分け方、トチノキ・ベニバナトチノキ・セイヨウトチノキ(マロニエ)の花と果実による見分け方、エノキとムクノキの葉と果実の見分け方なども紹介されました。サンシュユ、ヤマボウシの果実もありました。エゴノキのエゴノネコアシ(虫こぶ)も観察することができました。樹木の寄生が知られていないヤセウツボのアベリアへの沢山の寄生が見られました。ヤセウツボがアベリアに寄生する記事は本ブログで既に報告いたしております。
写真をクリックして拡大して見て下さい。
野草観察会の風景:写真左の紳士(大男?)が講師
野草観察会の風景:熱心に観察!?
樹木観察会の風景
ヤセウツボがアベリアに大量寄生している写真
ヤセウツボがアメリカフウロに寄生 [植物観察]
舎人公園野草園で、ヤセウツボがアメリカフウロに寄生しているところを、緑花文化士の清水猛氏が発見されました。ヤセウツボはマメ科、セリ科、キク科などの根から寄生根で養分を吸収すると最近出版された日本帰化植物写真図鑑などの書籍でも記載されています。また、web.検索でも同様です。などの根が何を指すか調べても分かりません。前回本ブログで”ヤセウツボがアベリアに群落寄生”という記事を投稿しました(2011、5、10)。果たして、ヤセウツボはどの植物でも寄生するのでしょうか?それは、NOだと考えられます。その根拠はヤセウツボの発生現場が証明してくれます。今回はアメリカフウロに寄生した写真を紹介させていただきました。
アメリカフウロはフウロソウ科の北アメリカ原産の越年草であらゆるところで見られます。写真をクリックして拡大して見て下さい。
アメリカフウロの開花結実期(2013年5月9日)
ヤセウツボがアメリカフウロに寄生しているところ(2013年5月9日)
ヤセウツボがアメリカフウロの根に寄生根を進入させて栄養(養分、水分)を略奪して、のうのうと生育している姿。ヤセウツボ:自身では光合成も水分吸収もしない完全寄生植物です。一年草ですが、無数の微細な種子を着生します。養分を略奪された寄主(宿主)植物は衰弱します。
コンニャクが開花・舎人公園 [植物観察]
昨年に続き今年もコンニャクが開花します。場所は舎人公園野草園で、周囲には、野原アザミ(開花中)、アーティチョーク、皇帝ダリアが植わっています。コンニャクの開花は今月15日前後と推定されます。開花後5~7日で萎みます。
コンニャクはインド原産とされ、花は4年物に着生し、雌雄異花で一メートル位になります。わが国の生産地では、開花する前の主に3年物を出荷しており、開花に至りません。コンニャクの花の記事は、本ブログで既に2回投稿しています(2012年5月2日と同年月11日)。ご参照下さい。
地下の頭大ほどの芋(根茎)から筍状の花芽が出てきました。4月30日。
今年の開花前の状態(5月8日)
昨年の開花状況
コンニャクの花のつくり(詳しくは2012年5月11日投稿分を見て下さい)。
皇帝ダリアの自然放任連続栽培 [花の栽培]
宿根性の皇帝ダリアを楽しむ方法には二通りあります。一つは晩秋から冬、霜が降りて地上部が枯れかかった頃、茎を切断して土に埋め込み、翌春の発芽を待って露地や鉢に移植する(挿し木苗を利用)方法であります。苗を一度に沢山増やす場合に向きます。この方法は本ブログで詳しく紹介されており、題名は”皇帝ダリアの挿し木苗づくり”です(2010年6月6日投稿)。この記事だけで約3年間16768のアクセスがあり、人気記事となっています(2013年5月3日現在)。
もう一つの方法は、晩秋~冬地上部が枯死した株元からの春の発芽を待つ方法です。本方法は手がかからず簡便なので推奨されます。一株から数本発芽することが多いです。皇帝ダリアは連作に耐えるようです。舎人公園での栽培では、今年同じ場所で4年目の連作となりますが全く支障はありません。皇帝ダリア栽培で問題になるのは、アブラムシと台風で、湛水による湿害も要注意です。肥料は多目にやります。
下記に5月3日現在の株元からの発芽の様子を紹介させていただきました(写真をクリックして拡大して下さい)。
昨年開花の一例:全体で6株(約20本)あり、豪華でした。
越冬した地下茎から発芽した状況:実際は3本発芽しています。
昨年の太い真竹のような茎が残っています(途中で切断)。 2本の発芽が写っています。
タネツケバナとミチタネツケバナの見分け方 [植物観察]
市街地のどこでも見られるアブラナ科のタネツケバナ、実は殆どが外来種のミチタネツケバナで、在来種のタネツケバナはあまり見られません。
私の子供の頃は、苗代に稲の籾(種)を播く前に、藁で編んだ菰に籾を詰め、水田の水路にその菰を浸して発芽させました。タネツケバナの名の由来は、開花時期がちょうどこの頃になるので種漬花となったとされています。
タネツケバナは水田など湿気の多い場所を好んで生えます。タネツケバナもミチタネツケバナも果実(長角果)が稔ると、手で触るなどの刺激でパチパチと音を発しながらはじけて種子を放出します。ちょうど今頃、まだはじけていないタネツケバナ・ミチタネツケバナを見つけたら、指で触って見て下さい。面白いです。
足立区では、ほとんどがミチタネツケバナですが、たまにタネツケバナに出会います。ここでは、両者の見分け方を紹介させていただきました。しかし、固体の変異があり、あるいは両者の交配?で中間的な固体があるかも知れません。
果実を比較すると、タネツケバナ(左)はミチタネツケバナ(右)より角度が大きく、拡がった形をしています。
葉の形は次の写真を見て下さい。
生育初期にでた株元の葉(根生葉)は、結実期になると、タネツケバナではほとんど枯れて無くなっていますが、ミチタネツケバナには残っています(上の写真)。
写真では見えませんが、タネツケバナの茎には細かい毛が散生していますが、ミチタネツケバナは無毛です(但し根元で見られることがありました)。ルーペで見て下さい。
タネツケバナの葉は角張った感じがしますが、ミチタネツケバナの葉は丸まった形をしています。しかし、これも個体差があり、分かり難いことがあります(タネツケバナの上部葉は上位葉の間違いです)。
ナタネの実のレシピ [趣味]
ナタネは、工芸作物としてナタネ油を作るために栽培されてきました。しかし、最近では花の観賞や蕾の時期に野菜として食用に供しています。舎人公園で花の観賞用として栽培されたナタネが、開花終了時期になり、実(長角果)が稔り始めたとき、ある人(新潟出身とか)が、この頃の実を漬物にして食べる話を聞きました。それなら、茹でて、あるいは炒めて食べたらどうだろうと閃きました。開花終了前後の実で、上部の若い実を選びレシピを試みました。ビールのつまみに向くことがわかりました。以下に写真でレシピを紹介させていただきました。ナタネの実のレシピを検索しましたが、見つけることが出来ませんでした。
花見の終った頃のナタネ:この頃か、もう少し早い時期が食べ頃でしょう。
上部の軟らかい実を摘み取ります。
摘み取った実:左は熟れすぎ、右が食べ頃です。実に着いている果柄(果梗)は切り取ったほうがいいです(食感向上)。
なべで短時間茹でる。
フライパンで、オイルを少し入れ、炒める(2分位?)。
美味しそうでしょう。是非トライしてみてください。左はサンショウ。
国立自然教育園の春の植物 [植物観察]
長年続いている、読売文化センター野外講座”花と緑をもっと知ろう”が、国立科学博物館付属自然教育園(港区)で開催されました。ここの生育環境は、舎人公園の太陽が照りつける野草園と異なり、林地の半日陰的な、山野草の生育に適した条件といえます。普段見ることの少ない植物をカメラに収めました。幾つか紹介させていただきました。
観察会の風景
アオイスミレ(葵菫):スミレ科多年草、春一番に咲くスミレ。
アズマイチゲ(東一華):キンポウゲ科多年草、イチリンソウの仲間。
アマナ(甘菜):ユリ科多年草、球根が甘く食用になる。
カタクリ(片栗):ユリ科多年草、鱗茎から片栗粉をつくる。
サルノコシカケ:無柄で傘が棚状になるキノコ。枯れた木や弱った木に生える。
イイギリに寄生していました。薬用で高価に取引されているようです。
クサノオウ(草の黄、王):ケシ科の越年草。
サルトリイバラ(猿捕茨):サルトリイバラ科の低木(以前はユリ科)、赤い果実のついた枝を
生け花に。棘で猿は捕れません。
ショウジョウバカマ(猩々袴):ユリ科多年草、花の名前の由来が面白いです。調べてみて下さい。
トラノオスズカケ(虎尾鈴懸):ゴマノハグサ科多年草、花序を虎の尾と山伏の鈴懸に例えた。
残念ながら、花序が見えません。開花は8~9月。
バイモ(貝母):ユリ科多年草、別名アミガサユリ(編笠百合)。
ユキワリイチゲ(雪割一華):キンポウゲ科多年草。群落で綺麗でした。
ラショウモンカズラ(羅生門葛):シソ科多年草、平安時代渡辺綱が付けた名前とか・・。
アイディアいっぱい”木の実の工作物” [趣味]
豊富なアイディアと高度な技術を駆使して、木の実などで作成された昆虫や動物の 工作物を紹介させていただきました。プロなみの出来映えです。作られたのは舎人公園サービスセンター職員のSさんです。この他にも、沢山作成されています。素材は舎人公園で得られたものです。これらの作品は舎人公園サービスセンター内に展示されてあります。是非ご覧下さい。やや、ピントが甘くなりました。
海や川に住む動物君。クジラなどはイチジクフシ(イスノキの虫こぶ)を使用。
昆虫です。カマキリとクワガタムシが目をはります。
ドングリと綿で作った動物君です。
最初の写真のカニとクジラを拡大しました。クジラが潮を吹いていますね。
カマキリとクワガタムシの拡大写真です。アイディアが面白いです。
ゾウとカバが見事です。
野草の季節はずれの開花 [植物観察]
冬だというのに、春~夏咲くはずの野草が舎人公園で開花していました。開花は12月ころから見られ現在(2月11日)も咲き続けています。場所はゆうひの丘の南斜面です。北斜面では見られません。陽だまり効果でしょうか。
咲いていたのは、ホトケノザ(図鑑の開花時期:3~6月)、ノゲシ(同4~7月)、オオイヌノフグリ(同3~5月)、ノボロギク(同5~8月)、カントウタンポポ(同3~5月)、ナズナ(同3~6月)です。ノボロギクの開花は通年とする例はありました。
現在、足立区の野草図鑑を作成中ですが、開花時期で悩まされています。陽だまりなど比較的暖かい場所では、多くの種で通年開花が見られます。地球温暖化も影響しているかもしれません。
ホトケノザ:広い面積で満開です
ノゲシ:1月下旬頃から咲き始めました
オオイヌノフグリ:陽だまり以外でも咲いています
ノボロギク:足立区では通年開花すると思われます
カントウタンポポ:舎人公園には結構多く本種が見られます
ナズナ:ところどころで見られました。
岡本廣子さんのボタニカルアート(その三) [趣味]
岡本廣子さんのボタニカルアートは、本ブログで二回投稿させていただきました(2012年1月27、2012年10月4日)。総アクセスは約500に達しました。いかに愛好家が多いかわかります。今回は、野草のボタニカルアートを紹介させていただきました。お楽しみ下さい。
紫詰草:ムラサキツメクサ:アカツメクサ
犬蓼(イヌタデ:アカマンマ)
裏白父子草:ウラジロチチコグサ
烏の豌豆:カラスノエンドウ:ヤハズエンドウ
小判草:コバンソウ
露草:ツユクサ
常磐露草:トキワツユクサ
蕺草:ドクダミ
屁糞葛:ヘクソカズラ:ヤイトバナ:サオトメカズラ
舎人公園のイベントで折り紙 [趣味]
昨年の舎人公園秋のふれあい祭りで、折り紙教室が開かれました。講師は川口在住の鹿島ツトムさんです。色々な高級な折り紙を指導していただきました。お客さまも熱心に挑戦されていました。下に色々な折り紙を紹介させていただきました。これらの折り紙は舎人公園サービスセンター内のボランティア展示場に掲示されています。クリックすると拡大されますが、ピントが甘いかもしれません。
花、動物、昆虫など様々な折り紙。
みんな仲良し、みんな友達。
かにさんが見事です。
これまた高級な折り紙です。
扇に鶴:めでたいですね。
蛙さんと蟻さんです。
折り紙教室:真ん中の方が先生です。
舎人公園でポプリつくり [趣味]
今年もよろしくお願いいたします。
舎人公園で秋のイベントがあり、ボランティアによるポプリ(ドライ)作りが行われました。材料はハーブで、ローズマリー、ラベンダー、コモンセージなどでした。乾燥したハーブを茶袋に詰め、それを布袋(ボランティアの方の作成)に入れ、紐で縛って出来上がりです。一年以上は香りを楽しむことができます。
作り方は下の写真を参照下さい。
イベントでのポプリ作りの風景(ピンボケ)
ローズマリー
ラベンダー
コモンセージ
布袋(ボランティアのY.M)さん作成
布袋を縛るリボン
ポプリの出来上がり
うまくできました。一年以上香りを楽しめます
舎人公園で木の実のリース作り [趣味]
舎人公園で同ボランティアによる木の実のリース作りが行われました。リースの輪の素材は主にクズでしたが、その他アケビ(ミツバアケビ)、ヤマブドウ、スイカズラ、ヤマフジ、キウイ、ヘクソカズラ、ヤナギなどの蔓植物で、乾燥したものは水で戻して使うといいと思います。木の実は無数にあるので、好みと採取し易さで決まるでしょう。ここでは、ヒマラヤスギ(シーダローズコーン)、ヤブツバキ、ハンノキ、モミジバフウ、マツ、カラマツでドングリなどもいい素材となります。このほか、リボン、グルーガンを利用しました。
リース作りの風景
グルーガンで木の実を接着。
リースの完成品。
リースの完成品。
アメリカフウ(モミジバフウ)。ユリノキの実もあります。
なじみの深いマツカサ。
カラマツ。
シーダローズコーン。
ミツバアケビ、ヤマブドウ、スイカズラ、ヘクソカズラ、キウィ、クズ、ヤマフジなど。
舎人公園のシモバシラの霜柱(2012年) [植物観察]
今朝の冷え込みで、いつもより早く、シソ科植物シモバシラに芸術的な霜柱が開花しました。霜柱が出来る仕組みは既に本ブログで取り上げていますので、詳しいことは参照してください。シソ科のシモバシラは宿根草で、冬には地上部は枯死しますが、根は生きています。枯れた茎の隙間(毛管)を毛管現象で根の水分が地上部に移行し、冷却されて氷が連続して出来るので、芸術的に仕上がります。綿菓子を思い浮かべます。
写真をクリックして拡大するとその美しさが良く分かると思います。
2012年12月10日朝9時40分のシモバシラの霜柱(撮影ツムラ)
皇帝ヒマワリと皇帝ダリアが舎人公園で開花 [花の栽培]
ここ数年、舎人公園で多くの皇帝ダリアが見事に開花し、沢山の方に見ていただいております。今年は、皇帝ダリアに加えて沢山の皇帝ヒマワリが開花しました。皇帝ヒマワリはここでは始めての栽培ですが、草丈4メートル前後、茎の太さも皇帝ダリアと同じくらいの4~5cm(直径)と巨大なヒマワリです。両者とも、台風の影響とアブラムシの被害を受け、やや可愛そうな気がします。皇帝ダリアはそろそろ見ごろで、皇帝ヒマワリはやや遅れます。どちらも、霜が降りる12月中ごろには枯れてきます。
皇帝ヒマワリ:花の傍に沢山の蕾があります。
皇帝ヒマワリ:沢山の本数があります。草丈に比較して花は小さいです(直径10cm程度)
おなじみの皇帝ダリア
満開に近いです。
高級な木の実の工作 [趣味]
舎人公園で秋の野草観察会 [植物観察]
舎人公園野草園で秋の野草観察会が開催されます。
同野草園では年間約200種の野草が観察され、多くの種に名札が付けられています。野草勉強に適するよう工夫されています。春の観察会に引き続き秋の観察会が開催されます。多くの方のご参加をお待ちしております。
観察会場所:舎人公園野草園、日時:平成24年11月11日(日)午前10時ー正午。小雨決行。当日自由参加で参加費無料。講師:清水猛(緑花文化士)、津村昭人(読売文化センター講師)。
野草以外では、皇帝ダリア、皇帝ヒマワリ、ヘビウリ(枯死前)、ボサギク、ホウキグサ、大輪ダリア、綿、アメリカンブルーなどが見どころです。
春の観察会の風景:講師は清水猛氏
岡本廣子さんのボタニカルアート(その二) [趣味]
岡本廣子さんのボタニカルアートを、2012年1月27日投稿させていただきました。総アクセスは現時点で200以上と好評でした。今回は新たな9作品を紹介させていただきました。写真では表現できない素晴らしさと温かみが魅力的です。写真はクリックして拡大して見て下さい。ボタニカルアート独特のリアルで繊細な表現が見えてきます。
写真1:アオキ
写真2:アメリカハナミズキ
写真3:クチナシ
写真4:ゴウヤ
写真5:シロヤマブキ
写真6:ドングリ、上・シラカシ、下左・クヌギ、下中・スダジイ、下右・マテバシイ
写真7:バラ
写真8:ザクロ
写真9:ピラカンサ
夢の島熱帯植物館の植物 [植物観察]
月一回の読売文化センター野外講座”花と緑をもっと知ろう”が表記熱帯植物館で開催されました。熱帯植物館は温室なので、さぞ暑いだろうと思ったのですが、中は29℃で湿度も60%と外気温より快適でした。
普段目にすることの少ない熱帯~亜熱帯植物が豊富で、ゾウタケ、オオギバショウ、オヒルギ、ヘゴ、レッドジンジャー、ヒスイカズラ、そのほか小笠原の植物など多種多様でした。パパイヤが沢山成っていました。ランや食虫植物も豊富でした。セントポーリアが石垣に自然に近い条件で植えつけられていました。目に留まったいくつかの植物を紹介させて戴きました。
100年に一回咲き、枯死すると言われるアオノリュゼツランの説明風景
ヘリコニア・ロストラータ:バショウ科、赤・黄・緑に彩られた苞が大変美しいです。
ディコリサンドラ:ツユクサ科、巨大なヤブミョウガといった感じ。
サガリバナ:サガリバナ科、花は夜開いて朝には落ちるそうですが昼間でも残っていました。写した写真より、掲示されていた写真が見事でしたの拝借しました。
オオオニバス:スイレン科、直径3mにもなる大きな丸い葉。子供が乗れるとか。
オニバス:スイレン科、植物全体が鋭い棘から鬼の名が。葉は直径30~200cm。絶滅危惧種に指定されています。よく見ると開花しています。開花は珍しいそうです。拡大して見て下さい。
オキナワスズメウリ:ウリ科、珍しくもないのですが綺麗でした。
クズ:マメ科、帰る途中綺麗だったので写しました。
御岳山の野草 [植物観察]
9月上旬、舎人公園ボランティアの有志がレンゲショウマの自生(群生)で日本一の御岳山に登りました。開花のピークは過ぎていましたが、なお無数の開花を観察できました。舎人公園でレンゲショウマの開花に挑戦していますが、開花させるのは苦労を要します。群生地の生育条件は、山林で、ほとんど日陰で多湿・低温で傾斜地のため排水は良好です。足立区でこのような群生地の生育条件を再現することは不可能です。何とか木陰で直射日光を遮り、過乾燥にならないように管理し、数本の開花に成功しました。
御岳山で観察された野草で開花していたものは、アカソ、ガンクビソウ、キレンゲショウマ、シュウカイドウ、タマアジサイ、ツクバネソウ、ツリフネソウ、フシグロセンノウ、レンゲショウマ、ヤマジノホトトギス、オクモミジハグマ、ヤブタバコ、ソバナ、キヌタソウ、クサノオウなどでした。これらの幾つか紹介させていただきました。なお、野草の解説は花・緑文化士の清水猛さんが同行され、お願いしました。
アカソ(赤麻):イラクサ科
ガンクビソウ:キク科、頭花を煙管の雁首に例えた。
キレンゲショウマ:ユキノシタ科でキンポウゲ科のレンゲショウマとは別種。蕾、花がレンゲショウマに似ています。
シュウカイドウ(秋海棠):シュウカイドウ科:観賞用が野生化。
タマアジサイ(玉紫陽花):ユキノシタ科、蕾が玉。花はガク紫陽花に似ていました。
ツクバネソウ(衝羽根草):ユリ科、羽根突きの羽子(ムクロジの実)に似た果実をつけます。
ツリフネソウ(釣舟草):ツリフネソウ科、花が舟に似る。黄花もある。ホウセンカもツリフネソウ科で近縁種。
フシグロセンノウ(節黒仙翁):ナデシコ科、節は太く黒っぽい。
レンゲショウマ(蓮華升麻):キンポウゲ科、お目当ての花。花は蓮華のように美しいのですが、果実は水牛の角のように鋭い(写真右上)。写真をクリックして拡大して見て下さい
有機農法と放射能汚染の講演 [科学]
日本有機農業研究会主催で環境放射能汚染の講演会が下記要領で開催されます。
興味のある方は是非ご参加下さい(写真をクリックして拡大して見て下さい)。
舎人公園でメンデルのブドウが実る [科学]
舎人公園でメンデルのブドウが実りました。二年前に挿し木して三年目で結実しました。この、メンデルのブドウについての詳細は、本ブログで二回投稿しております。最初は、2010年11月15日(メンデルのブドウ)で挿し木の様子です。二回目は、2011年9月15日(メンデルのブドウが舎人公園に)、で苗を舎人公園に移植した移植式の記事です。三回目が今回の記事です。
果実は成熟しても直径8mm位で小さく、野生のブドウの感じです。種は一つの果実に2~3個あり、長経4mm程度でした。味は普通のブドウよりやや劣りました。
3年目にしては随分大きく育ちました。
結実の様子:6月から7月までの約2ヵ月間果実の大きさに変化がほとんど見られませんでした。これが野生ブドウの特徴でしょうか。
8月には黒っぽい赤紫に変化して熟してきました。
種も普通のブドウより小振りでした。
ヘビウリが舎人公園で稔る [植物観察]
ヘビウリが舎人公園で見事に結実しました。8月~9月上旬まで楽しめそうです。蛇がぶら下がっている感じですが、怖がらないで観察してください。
ヘビウリ(蛇瓜):ウリ科カラスウリ属ウリ科の蔓草本。インド原産で日本に明治の末に渡来。花は雌雄同株で、雄花は房状、雌花は単生し、ともに花冠の径は5cm(裂片)位で白色5裂し、カラスウリ、キカラスウリと似ています。
果実が細長く、長さ0.3~1.0m、色は緑色で縦に白いスジが入ります。熟すと赤くなります。ヘビのようにくねくねと長く伸びるので、名前がつきました。写真で説明させていただきます。クリックすると拡大できます。
雄花:房状に着き次々と咲きます。
雄花:カラスウリの花にそっくり。
雌花:花の延長に小さな果実(毛が着生)がついている。
雌花:雄花にそっくりですが、花の中心部(雌しべで)区別。
蛇瓜:まだこれから大きくなります。
大分大きくなりました。
キカラスウリの雄花です。
ヒルザキツキミソウの結実と雨滴散布 [植物観察]
ヒルザキツキミソウの結実と雨滴散布
ヒルザキツキミソウは日本では結実しないとされています(保育社「原色日本帰化植物図鑑」、山と渓谷社「野に咲く花」)。朝日新聞社「世界の植物」、全国農村教育協会「日本帰化植物写真図鑑」などには結実の記述はありません。インターネット検索ではヒルザキツキミソウの種子は出来るとの記述はありますが、日本で結実したのか、結実の具体的な種子証明は見つかりませんでした。日本で発売されているヒルザキツキミソウの種子は中国からの輸入です。
結実した果実(さく果)発見の糸口
舎人公園ボランティア花壇の一角に数年前からヒルザキツキミソウの群生地があります。本種は匍匐茎を伸ばして増殖するのですが、匍匐茎の届かないスポットでも個体数が増加していることに気がつきました。このことは、種子増殖しか考えられません。
ヒルザキツキミソウの開花期(6月下旬)に広く一面に蔓延った(約150平米)所々に結実した株を見つけました。その頻度は非常に少なく、注意して見ないと見過ごすくらいです。開花した大半は結実しないで脱落してしまいます。群落だからこそ見つけることができたのでしょう。
下記に観察記録写真を解説させていただきます。写真をクリックし拡大して下さい。
ヒルザキツキミソウの群落。
ヒルザキツキミソウの雨滴散布の説明
吸水処理前の果実。
吸水処理後の果実:果皮が4つに開く(前の写真と同一固体)。
吸水により、果実が開き種子がぎっしり詰まっていることを確認。
種子が少し雨滴流出している。
アカバナユウゲショウの果実(果皮の先端がヒルザキツキミソウのそれより丸い味を帯びる)。